top of page

道路で見かける動物の死体は誰が処理するのか?

10月15日
読了時間: 4分

■はじめに:道路で見かける動物の死体、誰が片付ける?


通勤途中や山道、旅行中の幹線道路などで、車にひかれてしまった犬・猫・タヌキ・キツネなどの動物の死体を見かけることがあります。


「誰が片付けるの?」「市役所? 警察? それとも見つけた人が処理するの?」実はこの問題には、動物愛護法と道路法という二つの法律が深く関わっています。


■動物愛護法36条:見つけた人は“まず知らせる”のが役割


動物愛護法の第36条では、道路や公園などの公共の場所で、ケガをした動物や死体を発見した場合、その場に居合わせた人が自分で処理するのではなく、まずは「知らせる」ことが大切だと定めています。


飼い主が分かる場合は飼い主へ、分からない場合は都道府県や保健所に連絡するよう努めることとされています。これは厳しい義務ではなく「なるべく早く知らせてください」という努力義務で、一般の方に過度な負担をかけない仕組みになっています。


一方で、通報を受けた行政は必ずその動物や死体を収容しなければならず、ここが最も重要なポイントです。つまり、発見した人は無理に触ったり動かしたりする必要はなく、行政が正式に引き取って処理する仕組みになっています。


■道路法44条の2:危険な“物”は道路管理者が除去できる


道路法の44条の2には、道路に落ちている物や置かれている物が危険を生じさせる場合、道路管理者がそれを取り除くことができるという仕組みが記載されています。


トラックから荷物が落ちた場合や、勝手に道路に看板を置かれた場合などが例として想定されていますが、要するに「道路の安全を妨げる物があれば、道路管理者が撤去してよい」という考え方です。


道路法は、危険物を一つ一つ名前で挙げているわけではなく、「交通に危険や支障を及ぼすおそれがあるかどうか」で判断する仕組みです。


そのため、道路の真ん中に動物の死体が残っていれば、運転手が急に避ける必要があったり、夜間に見えづらく事故につながる危険があるため、動物の死体も「交通の支障物」として扱うのは自然で合理的だと考えられます。


また、道路には国道・県道・市道など分類があり、国・都道府県・市町村がそれぞれの道路を管理する「道路管理者」として責任を持っています。道路法では、この道路管理者が道路を安全に維持する役割を負っています。


■“かわいそう・・・”でも触るのは危険です・・・


道路で動物の死体を見つけると、「かわいそうだから少し脇に寄せてあげよう」と思うこともあるかもしれません。しかし、実際には自分で触ることは避けるべきです。


野生動物にはダニやノミ、寄生虫がついていることも多く、病原体を持っている可能性もあります。血液・体液には細菌が含まれ、腐敗が進めば有害なガスが出ることもあります。さらに、どのような病気を持っているか一般人が判断するのは困難です。


また、道路上でしゃがんだり死体を動かそうとすると、通行している車に接触する危険があり、夜間では特に見えづらく、二次事故につながる可能性があります。衛生面でも安全面でも、近づかないことが自分自身を守るうえで重要です。


■正しい行動は「まず市役所に連絡すること」


最も適切な対応は、まず自分の住んでいる市役所(または町村役場)に連絡することです。


道路の種類によって管理者が異なるのは事実ですが、一般の方がそれを判断するのは難しいため、役所に「道路に動物の死体がある」と伝えれば、担当部署または適切な管理者に取り次いでくれます。


一般の方が無理に処理したり、どの道路が誰の管轄かを調べたりする必要はありません。触らずにその場から離れ、市役所に一報を入れることが、安全で確実で、行政の仕組みに沿った正しい行動です。


■まとめ


本レポートは、動物愛護法および道路法の条文に基づき、道路上で動物の死体を見つけたときの考え方と、行政がどのように対応する仕組みになっているのかを、一般の方にも分かりやすいよう整理したものです。


私たちが普段、当たり前のように利用している道路は、実はさまざまな法律と行政の仕組みによって守られています。動物愛護法は動物の適切な扱いを定め、道路法は道路管理者が安全な通行を確保する責任を負わせています。さらに、自治体職員や道路管理者が日々行っている見回りや回収作業、市民の皆さんからの通報といった協力体制によって、道路は常に清潔で安全な状態に保たれています。


こうした法律・行政・市民の連携があってこそ、私たちは安心して道路を利用できるのです。もし道路上で異常を見つけたときは、決して無理をせず、まずは適切な機関へ通報することが、もっとも安全で正しいかかわり方になります。


■ ご案内


今回のテーマは「道路上の動物の死体」に関するものでしたので、直接ご相談いただく場面は少ないかもしれませんが、浪岡行政書士事務所では、道路に関する各種許可申請や届出(占用許可、道路使用関連手続きなど)についても業務を行っております。


もし道路に関わる手続きや許可でお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。地域に根ざした実務的なサポートをさせていただきます。


コメント


bottom of page